不登校になるきっかけは?よくある事例や対処法を解説

監修:村上実優

監修:村上実優

累計7万人以上の指導実績を持つ成基の個別指導塾「ゴールフリー」で教室長を務めた後、シンガクの教室長に就任。子どもの本来持つやる気や意欲を引き出す“教育コーチング”のスキルを活かし、学校以外の多様な学びの機会提供と、子どもが安心して過ごせる居場所づくりを目指してシンガクを運営している。

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目次

お子さんが不登校になると、「何がきっかけだったんだろう…?」と気になりますよね。

不登校の原因は、さまざまな要因が絡み合っていることが多く、一概に「これ」と言えないことが多いのですが、「不登校になったきっかけ」としてよく聞くものはあります。

本記事では、保護者の

「子どもが不登校になったきっかけを知りたい」

「不登校のきっかけとしてよくあるものは何?」

「子どもにどのように接したらよいかを知りたい」

という疑問に解説していきます。

お子さんの不登校のきっかけを考え、適切に対応する参考にしてみてください。

不登校になる「きっかけ」にはどんなものがある?

不登校のきっかけにはさまざまなものがあります。ここでは、主なきっかけについて説明します。

1. いじめや人間関係の問題

いじめや仲間外れなど、人間関係のトラブルがきっかけで、不登校となってしまうお子さんがいます

特に小学校高学年以降、思春期に突入しているお子さんは、ちょっとしたことでもイライラしたり、傷ついたり、精神的に不安定になりやすい時期でもあります。

そんな時期に、クラスメイトから「悪口を言われる」「容姿をからかわれる」「同じグループの友達に無視される」などのいじめや仲間外れがあると、お子さんにとっては耐え難い大きなストレスとなります。

また、中学校入学以降は、部活動で先輩と接する機会も増えるため、「先輩が厳しくて怖い」など、新しい人間関係の構築に戸惑ってしまうケースもあります。

こういった人間関係のトラブルにより、お子さんが自信を失い、自己肯定感が下がることもあります。

さらに、日々のストレスが積み重なると、頭痛や腹痛などの体調不良が生じ、学校に行けなくなってしまうケースも珍しくありません。

2. 学業のプレッシャーや成績不振

不登校のきっかけのひとつとして、勉強面に関する悩みもあげられます。

学年が上がるにつれて、授業の進み方が速く、学習内容の難易度が上がるため、授業についていけないと感じるお子さんが出てきます。

さらに、定期テストや期末テストなど、テスト範囲が広がり思うように高得点が取れず、自信を喪失してしまうお子さんもいるでしょう。

その結果として、次第に登校する意欲を失ってしまいます。

また、中高一貫校や私立の小・中学校など、受験に力を入れている学校では、日常的に大量の宿題を出される場合があります。日々の宿題をこなしていくうちに心身の疲労が蓄積され、不調が生じ、学校に通えなくなることもあります。

成績の悪化や学業のプレッシャーは、お子さんの自己肯定感を低下させます。保護者や学校の先生の期待に応えられないと感じることで、強いストレスを感じることもあります。

このプレッシャーから逃れるために、学校を避けるようになるケースもあるでしょう。

3. 家庭環境の問題

両親の離婚・家庭内の不和など、家庭環境がきっかけで不登校となることもあります。

家族が頻繁に声を荒げてケンカをしている状態であれば、お子さんも精神的なストレスを感じてしまうでしょう。

ストレスが限界に達すると、不眠や体調不良などの症状が現れ、学校に行けなくなることがあります。

暴言や暴力だけではなく、お子さんの目の前での夫婦喧嘩やパートナーへの暴力などは面前DVに該当することもあるため要注意です。

また、家庭環境に問題がある場合、家庭に居場所がないと感じて非行に走り、学校に行かなくなるお子さんも見受けられます。

4. 精神的・身体的な健康問題

うつ病や不安障がいなどの精神的な健康問題は、不登校の主なきっかけのひとつです。

これらの問題により、学校に行くことが心理的に難しくなります。

また、頭痛や腹痛などの慢性的な病気や体調不良も、不登校を引き起こすきっかけとなります。たとえば、体調不良による不登校は、起立性調節障がいが原因となっている場合があります。

起立性調節障がいとは、8歳頃から17、18歳頃の思春期のお子さんによく見られる自律神経系の疾患のことです。

起立性調節障がいの特徴は、朝に「頭痛」「腹痛」「めまい」「倦怠感」「立ちくらみ」「動悸」などの症状が出やすく、午後には回復する傾向が見られます。

そのため、保護者も「もしかしたら仮病かもしれない」「怠けているだけなのでは?」と勘違いする場合もあります。

しかし、お子さん自身は実際に「頭痛」や「めまい」などの不調を感じているため、このような勘違いが「親に理解してもらえない」とお子さんを苦しめてしまうことも少なくありません。

5. 学校環境や教育システムへの不適応

学校のルールやカリキュラムが合わない、先生との相性が悪いなど、学校環境への不適応も不登校のきっかけとなります。

たとえば、小学校と中学校では教科担任制や授業時間、授業の難易度、校則の厳しさ、部活動の有無など、環境が大きく変わります。その変化にうまく対応できず、環境の変化をストレスに感じて不登校となってしまうお子さんも少なくありません。

また、「人一倍繊細」なHSP(エイチエスピー)の気質を持っていると、学校内に響く音にストレスを感じたり、クラスメイトと同じように給食を食べることが苦痛だったりします。

こういったお子さんは、学校の環境に人一倍ストレスを感じやすいため、学校が居心地の悪い場所に感じられ、不登校につながることが多くあります。

6. ライフイベントや変化への不適応

引越しや転校、新しい学校への入学など、生活環境の大きな変化はお子さんにとって大きなストレスです。

また、同居家族の死別なども、不登校のきっかけになることがあります。

環境の変化に適応することが難しい場合に不登校が発生します。

不登校のきっかけ、統計データではどうなっている?

不登校のきっかけとしてよくあるものを上記で解説しました。

では、実際の統計ではどうなっているのでしょうか?

文部科学省の発表した「令和2年度不登校児童生徒の実態調査 結果の概要」(*出典1)では、「最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけ」として最も多かったのが「先生のこと(先生と合わなかった、先生が怖かった、体罰があった)」となっており、小学生30%、中学生28%が該当すると回答しています。

続いて、「身体の不調」が小学生27%、中学生33%、「生活リズムの乱れ」が小学生26%、中学生26%となっており、結果としては、特定のきっかけに偏らず多岐にわたる結果となっています。

引用:文部科学省「令和2年度不登校児童生徒の実態調査 結果の概要」

不登校のきっかけを特定するためのアプローチ

お子さんの不登校のきっかけを特定するためには、慎重かつ包括的なアプローチが必要です。以下に紹介するステップを参考にしてみてくださいね。

1. お子さんとのコミュニケーションを密にする

まずは、お子さんとの日常的なコミュニケーションを増やしましょう。信頼関係を構築し、お子さんが安心して話せる環境を整えることで、お子さんが感じていることを素直に話してくれるようになることがあります。

ただし、コミュニケーションの中で、お子さんを急かしたり、非難することは逆効果になります。お子さんのありのままを受け入れ、認めてあげる気持ちが大切です。

2. 学校と連携する

担任の先生やスクールカウンセラーと話し、お子さんの学校での様子や人間関係について情報を得ましょう。

学校側からの情報をもとに、お子さんの学校生活での変化やトラブルの兆候を探ることができます。

3. お子さんの行動を観察する

お子さんの日常生活の行動パターンを観察することで、何がきっかけで学校を休むようになったかを見極めることができる場合があります。

たとえば、お子さんの興味や態度の変化、友人関係の変化など、小さなサインを見逃さないことで、何らかの問題が見つかることがあります。

4. お子さんの友人や同級生にコンタクトをとる

お子さんの友人や同級生から、学校での状況についての情報を得ることも有効です。しかし、お子さんが学校での出来事を保護者に知られたくないと思っている場合は、無理に原因を探ろうとしていることが友人経由でわかり、保護者への不信感につながることがあるので、注意が必要です。

お子さんの不登校のきっかけを特定するためには、お子さん、家庭、学校が協力して、多角的な視点からアプローチすることが重要です。慎重に、お子さんのペースに合わせて進めることが成功の鍵となります。

不登校になったお子さんへの適切な接し方は?

不登校のお子さんへの適切な接し方を、不登校になったきっかけごとに解説していきます。お子さんとのコミュニケーションの参考にしてみてください。

1. いじめや人間関係の問題がきっかけの場合

つらい気持ちを共感し、適切な親子関係を築く

まずはいじめや人間関係で苦しむお子さんの気持ちを受け入れてあげましょう。

励ますつもりで「気にするようなことじゃないよ」「気にしないで」など、お子さんの気持ちを否定すると、お子さんは「親にはわかってもらえない」と保護者に対して不信感を抱きます。

前に進んでもらうための一歩として、お子さんの気持ちを受け入れて、安心させてあげてください。

次に、お子さんが物事をポジティブにとらえられるような声かけをしましょう。

いじめや人間関係のトラブルはお子さんにとってつらい出来事ですが、決して恥ずかしい出来事でも、取り返しのつかない出来事でもないということを伝えましょう。

「社会にはいろいろな人が生活しており、その中には異なる価値観の人もいること」

「つらい経験を乗り越えることで強くなり、これからの困難も乗り越えていけること」

を、お子さんに伝えてあげることが大切です。

それから、適切な親子関係を築くことも意識しましょう。

過干渉すぎるのも、無関心すぎるのもお子さんのためにはよくありません。

不登校になったお子さんに対して、心配のあまり過干渉になってしまうことも、コミュニケーションが思うようにとれず、無関心になってしまうことも、よくあることです。

しかし、過干渉は、お子さんが自分の力で考えて行動することができなくなってしまいます。

また、無関心になると、お子さんの自己肯定感が下がり、精神衛生上よくない傾向があります。

適切な親子関係を築くことで、お子さんは「私は家族に認められている。どんなことがあっても大丈夫」という自信を得られます。

2. 学業のプレッシャーや成績不振がきっかけの場合

お子さんの気持ちを受け入れ、小さな目標を設定して成功体験を積む

まずは、お子さんが感じている不安やストレスに共感し、お子さんの「勉強がつらい」という気持ちを受け入れてあげてください。

そして、お子さんが自由に思ったことを話せるような環境を整えましょう。コミュニケーションをとる際は、成績や不登校について批判的な言葉は避けてください。

次に、小さな目標を設定し、達成感を感じられるようにしてあげることがポイントです。お子さんは、学習に対する自信を失っていることが多いので、たとえば、1日の勉強時間を短く設定し、徐々に増やしていくなど、達成した、成功した、と思いやすい目標を設定することがポイントです。

その際、結果だけでなく、努力やプロセスを評価することが大切です。「よく頑張ったね」「今日は集中して勉強できたね」といったフィードバックをすることで、お子さんの自信につながります。

お子さんの状況によって、家庭教師や学習塾など、必要に応じて専門家のサポートを受けることも考えましょう。

お子さんのペースに合わせて、段階的に学習に戻れるように支援しましょう。

3. 家庭環境の問題がきっかけの場合

家庭内の状況の見直し

家庭内のストレス要因や変化について確認してみましょう。家族全員が協力して、お子さんが安心して生活できる環境を整え、問題についてオープンに話し合うことが重要です。

4. 精神的・身体的な健康問題がきっかけの場合

専門家のサポートを得る

カウンセラーや心理士など、お子さんの心理状態を専門家に診てもらい、心理的な問題が原因かどうかを確認してもらうことができます。

また、起立性調節障がいや発達障がいなどの疑いがある場合は、必要に応じて医師の診察を受けることで、身体的な健康問題がないか確認することができます。

5. 学校環境や教育システムへの不適応がきっかけの場合

必要な支援を検討する

お子さんに必要な支援を検討してみる必要があります。

たとえば、学校の雰囲気や先生が合わないのであれば、転校を考えるのも解決策のひとつです。

どうしても、さまざまなお子さんと集団生活をすることに馴染めない場合は、学習塾や家でのオンライン学習を検討してみるのもおすすめです。

お子さんに、HSPの気質が見られる場合は、お子さんのペースで過ごすことができる別室登校や保健室登校を組み合わせて登校するスタイルを検討してみることも有効です。

6. ライフイベントや変化への不適応がきっかけの場合

家庭で安心感を与え、少しずつ学校に慣れる

お子さんが新しい環境に適応するためには、まず家庭内で安心感を得ることが重要です。お子さんが心からリラックスできるスペースや時間を作りましょう。

また、生活リズムを一定に保つことで、お子さんの精神面も安定させることができます。毎日の食事や就寝時間を一定に保つことが有効です。

学校に慣れるために、初めは短時間の登校から始め、徐々に時間を増やしていくことも、おすすめです。

家族で協力して、お子さんが新しい環境に適応できるようにあたたかくサポートしていくことが重要になります。

学校復帰のきっかけ5選

ここでは、よくある学校復帰のきっかけについて解説します。

ただし、ご紹介するきっかけはあくまでも一例です。ここで紹介する「きっかけ」以外にも、さまざまなことがきっかけになるので、保護者がお子さんをよく観察し、サポートすることが重要です。

きっかけ① 昔の友達とコミュニケーションをとった

不登校になる前の、昔の友達と交流することが、再び学校に通うきっかけになる場合があります。

「今の学校」や「今の友達」が嫌な場合でも、昔の友達と話すうちに、「自分にも楽しく過ごせる場所がある」「今の学校が世界の全てではない」とお子さんが自分自身や世界を肯定的に捉えられるようになることがあります。

不登校の原因が自己肯定感の低下である場合などは、有効なきっかけになる可能性があります。

きっかけ② 習い事などで「居場所」を見つけた

習い事やボランティア活動など、学校の外で安心して過ごせる「居場所」を見つけることで、不登校を克服したというケースもあります。

好きなことに一緒に取り組む友達から刺激を受けたり、気の合う先生との交流がお子さんの世界を広げることもあります。

「学校でうまくいかなくても、自分を受け入れてくれる場所がある」と感じられることが、お子さんの悩みや不安を軽くするでしょう。

これまで、特に習い事などをしていなかった場合は、お子さんの興味・関心に沿って新しい習い事を始めてみるのもよいでしょう。

きっかけ③ 好きな有名人の言葉やライブに元気をもらった

芸能人でもスポーツ選手でも、好きな有名人の言葉や歌に元気をもらえることがあります。また、スポーツ観戦や音楽ライブに行くなど、趣味を通して出会った人との交流で、気持ちが明るくなることもあります。

昨今、「推し活」をする人が増えているため、実際にイベントに参加せずとも、好きな人やものを一緒に応援する仲間とのコミュニケーションをWeb上で楽しむこともできるでしょう。

こういった趣味活動で、お子さんの気持ちが明るく前向きになる可能性があります。

きっかけ④ 病院のカウンセリングなど治療を受けた

不登校の陰に、何らかの病気が隠れていることもあります。心身の不調が顕著な場合は、病院を受診してみてください。

朝起きられなくなる起立性調整障がいや学習障がい、うつ病、統合失調症など、本人の努力ではどうしようもない原因が見つかるかもしれません。

不登校の原因が病気だった場合は、適切な治療やカウンセリングによって症状が改善する可能性があります。

きっかけ⑤ 学校行事に参加してみる

教室の授業を受けることに抵抗を感じているお子さんは、文化祭や運動会、球技大会、遠足、修学旅行など、学校のイベントがある日に登校してみることが学校復帰のきっかけになることもあります。

久しぶりに登校してきたお子さんをクラスメイトが優しく迎え入れてくれると、お子さんも登校への気持ちが前向きになるでしょう。

また、「休んでいる間に忘れられているかも」「行っても誰も相手にしてくれないかも」という不安がある場合は、登校してみることで杞憂だったとわかるので、一度行ってみるということは大きなきっかけになる可能性があります。

【出典一覧】

*出典1 文部科学省「令和2年度不登校児童生徒の実態調査 結果の概要

参考箇所:最初に行きづらいと感じ始めたきっかけ

不登校のお子さんのこと、1人で悩まないで

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