不登校は、多くの中学生とその家族にとって大きな課題となっています。
不登校になる理由はさまざまですが、適切な居場所や支援があることで、お子さんの可能性を広げることができます。
本記事では、不登校の中学生を受け入れる学校や施設の情報を詳しく紹介します。
学びの多様化学校(不登校特例校)やフリースクールなど、選択肢は多岐にわたり、それぞれの支援内容も異なります。
お子さんの特性や家庭の状況に合った選択肢を見つけるための参考としてお役立てください。
また、不登校の現状や支援が必要な理由、不登校経験者が中学校やその後の進路でどのように成長していけるかについても解説します。
不登校の課題を共有しながら、希望を持って前に進むためのヒントをお届けします。
中学生の不登校の現状
中学生の不登校問題は深刻な状況にあります。
文部科学省の調査によると、中学生の不登校生徒数は近年急増しており、最新の統計では約21万人を超えています。これは15人に1人の生徒が不登校である事実を示しています。
不登校になる理由はさまざまであり、特に以下の要因が大きく影響していると言われています。
不登校の原因
友人関係のトラブル
クラス内でのいじめや仲間外れ、人間関係のストレスが原因となるケースが多く見られます。
学業の負担や挫折感
授業についていけない、テストのプレッシャーなどがきっかけで登校が困難になる生徒も少なくありません。
家庭環境の問題
両親の離婚や家庭内の不和、保護者の過干渉や放任が影響する場合があります。
精神的・身体的な健康問題
発達障がいや適応障がい、うつ病などの心理的な要因、あるいは慢性的な体調不良が不登校につながることもあります。
学校への不適応
学校の教育スタイルや環境が合わず、居心地の悪さを感じることが要因となる場合もあります。
不登校生徒のための支援の現状
不登校の中学生を支えるために、学びの多様化学校や教育支援センター、フリースクールなど、学校に代わる学びの場が用意されています。
これらの支援策は多岐にわたりますが、実際に利用できている生徒は全体の約10%程度に過ぎないと言われています。
利用が進まない背景には、以下のような要因があります:
・保護者や生徒本人が支援の存在を知らない
・支援を受けるまでの手続きが複雑
・学校や家庭の環境がサポートを受けることに否定的
結果として、多くの不登校生徒は適切なサポートを受けられず、自宅に閉じこもる状況が続いています。
不登校の中学生を受け入れている施設一覧と支援内容
今、お子さんが不登校になったとしても、選択肢は「中学校に行く」「中学校に行かない」の2択ではありません。先述したように、学校の代わりにお子さんの学習・生活を支えるさまざまな居場所・選択肢があります。
①学びの多様化学校(旧 不登校特例校)
学びの多様化学校とは、これまで「不登校特例校」と呼ばれていた学校です。2023年8月、不登校特例校の新たな名称として「学びの多様化学校」が公表されました。
令和5年時点で公立・私立含めて全国に24校あります。
文部科学省が正式に認可している一条校にあたりますが、学習指導要領にとらわれず、不登校の児童生徒の実態に配慮した特別な教育課程を編成・実施しているのが特徴です。
不登校生が通いやすいよう、始業時間を遅くしたり、授業時間を短かくするなど、独自に工夫している学校が多くあります。
教育支援センターやフリースクールのように、元の学校に籍を置いておく必要がなく、学びの多様化学校に通うことで卒業資格がもらえます。
学びの多様化学校について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
②フリースクール
フリースクールはNPOや企業などが運営する民間の教育機関で、主に不登校や引きこもりのお子さんに学習やコミュニケーションの機会を提供し、「第二の居場所」として支援を行っています。
全国に400~500施設あるため、不登校生の受け入れ先として認知度は高いです。ただ、規模や理念、活動内容はそれぞれの施設で大きく異なるため、お子さんに合うかどうか、事前にしっかり確認する必要があります。
将来的な復学や進学に備えて、フリースクールの利用が在籍校への出席として認められる「出席扱い」制度が使えるかどうかを基準に選ぶ方も多くいます。
フリースクールについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
③教育支援センター(旧 適藤指導教室)
教育支援センターは、主に小・中学校を長期間休んでいるお子さんを対象にした、学校に通わなくても学習を進めたり、集団生活を学んだりできる公的機関です。
運営は教育委員会が行っているため学校との連携が密であるのが特徴で、通所が学校の「出席扱い」になるケースも多いです。
学校への復帰を目的として設置されており、あくまで一時的な支援施設であるため、中学校の代わりにずっと通うという性質のものではありません。
教育支援センターについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
④自宅
文部科学省は2019年10月、「不登校児童生徒への支援の在り方」(*出典2)で、不登校の児童生徒が自宅で要件を満たして学習を進めることで「出席扱い」に認定される制度を発表しています。
自宅で、出席扱い制度に認定されているICT教材やオンラインフリースクールを活用して学習を進めることで、「出席扱い」に認定される児童生徒は年々増加しています。
ただ、この制度を利用したことのない学校もあるため、制度を活用したい場合は、要件や手順を確認し、学校と十分に連携を図ることが重要です。
⑤保健室
先に紹介した4つとは性質が異なりますが、不登校生の中には、学校の保健室に通っているお子さんもいます。
「保健室登校」や「別室登校」と呼ばれており、「学校に行くことはできるけど、自分の教室には行けない」というお子さんには、選択肢の1つになります。
保健室登校とは、「常時保健室」または「特定の授業には出席するが、主に保健室で過ごしている状態」で、出席日数にカウントされるため、毎日保健室に登校しているお子さんであれば、正しくは「不登校」ではなくなります。
学校によって、望む形での保健室登校ができるかは異なるので、まずは学校に連絡し、登校の選択肢としてどのような形をとれるのか、お子さんの現状に寄り添った登校スタイルは何かを相談してみてましょう。
⑥その他の教育機関
①~⑤以外にも、ヨーロッパやアメリカの哲学的思想をベースに発展した「オルタナティブ教育」を取り入れているオルタナティブスクールや、東京都が開校する単位制のチャレンジスクール、全日制のエンカレッジスクールなど、不登校生が通いやすい特色のある学校は増えています。
また、学校ではなく、塾や習い事をお子さんの居場所と考えることもできます。お子さんの現状に合う教育機関にはどんなところがあるのか、情報収集が重要になってきます。
不登校のお子さんをサポートするための教育機関の一部を紹介します。
【全国で利用可能な教育施設】
・家庭教師のトライ
・トライ式高等学院 中等部
・不登校専門オンライン個別指導ティントル
・Preステップオンライン
・家庭教師のゴーイング
・個別教室のトライ
・総合家庭教師ソウガク
・やすづか学園
・バーチャル家庭教師 Ral U
・SOZOWスクール
・学びLab
・オンライン専門学習塾 ミライ塾
・クラスジャパン小中学園
保護者をサポートする機関
生徒への支援以外にも、不登校のお子さんを持つ保護者を支援するための施設も多岐にわたります。
悩みを誰かに聞いてもらうことで、心が軽くなることもあります。保護者だけで悩まず、第三者に相談できる施設を探しておくことが大切です。
不登校の親の会
不登校のお子さんを持つ保護者が集まっているコミュニティです。
同じ悩みを共有したり、誰かと話すことで自分の気持ちの整理ができたり、不登校のお子さんを持つ保護者の経験談を聞いたりすることができます。
教育相談所
教育委員会が設置している公的な施設です。
不登校だけではなく、子育て全般に関する相談ができます。臨床心理士などの専門家によるカウンセリングが受けられるケースもあります。
児童相談所
児童福祉法に基づいて設置される行政機関です。
児童相談所でも、不登校に限らずお子さんに関する幅広い相談ができます。児童福祉司や保健師などの有資格者に相談できるケースもあります。
ひきこもり地域支援センター
厚生労働省が設置している公的な機関です。
不登校だけでなく、引きこもりについても相談できます。
電話相談もできるため、不登校が長期化している場合や施設が遠方にある場合にも利用を検討できます。
不登校の子どもに必要な居場所と支援
学校の代わりにお子さんの学習・生活を支える居場所や選択肢をご紹介しましたが、そもそも不登校のお子さんはどのような居場所を求めているのでしょうか?
ここでは、「学校にはいたくない」と感じているお子さんが「ここにはいたい」と思える場所について解説していきます。
①ここにいてもいいんだという安心感
不登校の要因はお子さんによってさまざまで、原因を特定することができない場合も多くありますが、共通するのは学校に対する大きな不安です。
成績が思うように上がらなくても、友達とのコミュニケーションがうまくいかなくても、「あなたはここにいていいんだよ」とお子さん自身が「自分は受け入れてもらえている」という実感を持つことができれば、不安は和らいでいきます。
お子さんに共感してくれる人がいたり、悩みを真剣に聞いてくれる人の存在が、「受け入れてもらえている」という実感につながります。
②心身ともに危機を感じない安心感
2024年の文科省調査によると、小中高校などで認知したいじめの件数は732,568件(対前年で50,620件増)となっています。
いじめによって精神的または肉体的に傷つけられてしまうと、強い不安に苛まれ、お子さんにとって学校は安心とは対極の危機を感じる場所になってしまいます。
お子さん自身がいじめとは直接関係がなくても、攻撃的な雰囲気が教室内にまん延していることで精神的に疲れてしまう場合もあります。
先生やクラスメイトとのコミュニケーションが良好で、お子さんが傷つくことのない環境に身をおいているかどうかが、安心感に直結します。
③他人に気を遣う必要がない安心感
さまざまな子どもたちが集まり、一緒に生活をする学校は、学べることが多くあります。一方、クラスメイトや先生とのコミュニケーションに気を遣い、気疲れしてしまうお子さんもいます。
そんなお子さんにとっては、気を遣う必要のない人だけがいる少人数制の場所や自宅が安心する居場所になるでしょう。
④自分のペースで過ごすことができる安心感
集団生活を行う学校は、決められたスケジュールに沿って行動することが求められます。お子さんによっては、学校で決められた生活のペースが自分のペースと合わず、ストレスを感じてしまうケースもあります。
そういった場合には、お子さんが心地よいと思えるペースで生活できる、スケジュールの自由度が高い居場所を探してあげることが重要です。
東京で不登校生を受け入れている学びの多様化学校(不登校特例校)を紹介
東京都内には、不登校の中学生を受け入れる「学びの多様化学校(不登校特例校)」が複数設置されています。
これらの学校では、生徒一人ひとりの状況やニーズに合わせた柔軟な教育プログラムや支援が行われています。
入学や編入を検討する際には、各校の特色や支援内容を確認し、お子さんに最適な環境を選択することが重要です。
東京シューレ葛飾中学校
不登校の生徒を対象とした私立中学校で、個別の学習計画に基づき、多様な学びの機会を提供しています。
八王子市立高尾山学園
小学部と中学部を併設し、不登校児童生徒のための市立小中一貫校です。個々の関心や意欲に応じた体験的な授業内容を提供していま
NHK学園東京本校
不登校生徒にも対応した多様な学習支援を行っています。
調布市立第七中学校 はしうち教室
不登校生徒のための学校として、個別のニーズに応じた教育支援を行っています。
大田区立御園中学校分教室 みらい学園中等部
不登校生徒を対象に、個別指導や少人数授業を通じて学習支援を行っています。
世田谷区立世田谷中学校 ねいろ分教室
不登校生徒のための分教室として、柔軟な教育プログラムを提供しています。
福生市立福生第一中学校 7組
不登校生徒のための特別支援クラスとして、個別の学習支援を提供しています。
東京みらい中学校
私立の学びの多様化学校(不登校特例校)で、2024年4月に開校しました。
生徒一人ひとりの個性を尊重し、主体的な学びを促進する教育環境を提供しています。
不登校経験のある小学生の中学受験
不登校経験のある小学生が中学受験を目指す場合、進学先の選び方や学習環境が特に重要です。お子さんが安心して成長できる環境で学校生活をおくれるよう、適切な学校をじっくりと探してみましょう。
不登校経験のある小学生に合う私立中学はどう探す?
①学校の雰囲気や対応力を重視
不登校経験のあるお子さんにとって、学校選びの最優先事項は「安心して通える環境」です。具体的なチェック項目を紹介します。
・少人数制:生徒一人ひとりに目が行き届く体制かどうか
・柔軟な学習カリキュラム:生徒の進度や体調に合わせた学び方を提供しているか
・カウンセリング体制:スクールカウンセラーや心理的支援を受けられる環境かどうか
②オープンキャンパスや説明会に参加
学校の雰囲気や先生の対応を直接確認できる機会を活用しましょう。
不登校経験のある生徒へのサポート内容について、具体的に質問するのもおすすめです。
③特別な対応を公表している学校をリサーチ
「不登校生徒の受け入れ」を公式にアピールしている私立中学校もあります。
こうした学校は、不登校に対する理解が深く、受け入れ体制が整っている可能性が高いです。
④ICTやオンライン授業が充実している学校
不登校経験のある生徒には、家庭でも学びを進められる環境が整っている学校が適しています。具体的なチェック項目を紹介します。
・オンライン授業の実施:登校が難しい場合でも授業に参加可能かどうか
・デジタル教材の活用:学校での授業に依存せず、家庭学習ができる環境が整っているか
⑤自律的な学びを支援する仕組み
生徒が自主的に取り組める課題やプロジェクトを提供している私立中学校も不登校経験のある生徒に適しています。
担任やチューターが定期的に進捗を確認し、無理のないペースで学べることがポイントです。
⑥サポート体制が整った学校
不登校に対する学校側の理解とサポートがあることで、お子さんの登校への心理的ハードルが下がります。
また、学び直しの機会があると過去の学習不足をフォローできるため、お子さんの学習への不安も軽減されるでしょう。
適切な学習環境が整うことで、自分の将来に自信を持つことができ、進路選択の幅が広がります。
不登校の生徒が入学・編入する際のポイント
不登校の生徒が新しい学校への入学・編入をスムーズに進めるためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。
学校選びから準備、そして新しい環境に馴染むための工夫まで、それぞれ詳しく解説します。
1. 学校選びのポイント
自分に合った環境かどうかを確認
不登校経験のある生徒にとって、新しい学校の雰囲気やサポート体制は非常に重要です。
少人数制クラスや個別指導があるか、不登校経験者の受け入れ実績が豊富か、スクールカウンセラーや相談窓口が整備されているかを確認しましょう。
校風や教育方針が合うか
学校の校風や教育方針が自分の価値観や学びたいことに合っているかをチェックしましょう。オープンキャンパスや学校説明会で直接確認するのが効果的です。
通いやすい立地か
通学が負担にならない距離や方法であることも大切です。
オンライン学習に対応している学校であれば、登校の負担が軽減できます。
2. 入学・編入の準備
学校側への相談を事前に行う
不登校の経緯や特別な支援が必要な場合は、学校側に事前に相談しておきましょう。個別面談を実施している学校もあります。
必要書類の準備
転入や編入試験には、下記のような書類が必要になる場合があります。
・前の学校の成績証明書
・不登校の理由や状況を記した書類
・医師の診断書(発達障害やメンタルヘルスに関するサポートが必要な場合)
体験入学や見学に参加
可能であれば、体験入学や授業見学に参加して、実際の雰囲気を体感しましょう。
3. 新しい学校での適応ポイント
最初のステップを無理しない
新しい環境に慣れるには時間がかかるものです。最初は短時間の登校から始めたり、オンライン授業を活用したりして、負担を減らす工夫をしましょう。
家庭と学校の連携を密にする
保護者と学校がしっかり連携し、生徒の状況を共有することで適切なサポートが受けられます。定期的な連絡や面談を活用してください。
無理に友達を作ろうとしない
最初から交友関係を広げることにプレッシャーを感じる必要はありません。少人数での活動や、自分のペースで関係を築ける環境を大切にしましょう。
4. 入学・編入後の注意点
継続的なサポートを受ける
スクールカウンセラーや学習支援スタッフを活用して、困ったことがあれば早めに相談しましょう。
日常のリズムを整える
新しい環境に慣れるために、規則正しい生活を心がけましょう。
家庭での見守り
保護者は過度に干渉せず、お子さんが話したいタイミングでしっかり話を聞くことが重要です。
不登校生徒への効果的な支援
不登校の生徒に対する支援は、多角的なアプローチが重要です。不登校の生徒向けの学校に通えないお子さんへの支援方法について解説します。
1. 家庭訪問
学校の先生が家庭訪問を行うことで、不登校生徒と直接対話できる可能性が高くなります。
お子さんが感じている学校への心理的なハードルを下げることができるほか、家庭での様子を把握し、効果的なサポート方法を検討できます。
具体的には、担任の先生や教育相談員が定期的に家庭を訪問し、学校復帰や進路について話し合います。
訪問の際、お子さんの安心感を重視し、無理のない接し方を行うことが大切です。
2. 相談員による支援
教育委員会や自治体が派遣する教育相談員が、個別の支援を行います。
生徒と信頼関係を築きながら、進路や生活について相談に乗ったり、保護者にもアドバイスを行ったりすることで、不登校の状況を改善する方法を模索できます。
特徴として、教育現場に詳しい専門家が関与するため、家庭や学校双方への適切なアプローチが可能です。
3. スクールカウンセラーによる支援
スクールカウンセラーは心理的な側面から支援を行います。
生徒の不安やストレスを軽減するためのカウンセリングを実施することで、心理的な原因を探り、生徒に合った対処法を提案することができます。
学校や家庭でのストレスを緩和し、登校に対する意欲を高められるほか、保護者にも心理的なサポートを提供することで、家庭全体の環境改善を図ります。
4. クラス担任のサポート
担任の先生の役割は、不登校生徒に最も近い位置で日々支えることです。
生徒に定期的に連絡を取り、学業や生活の状況を把握したり、小さな成功体験を積ませるような活動を提案したりします。
サポートするにあたり、生徒との信頼関係を築き、「自分を理解してくれる存在」と感じてもらうことが重要になります。
学校復帰のプレッシャーを与えず、安心して相談できる環境を作りましょう。
5. 教育機関と民間施設の連携
教育機関と民間施設が連携することで、より多様な支援が可能になります。
フリースクールや塾などを活用し、生徒に合った学習方法や環境を整えることも効果的です。
民間の心理相談機関と協力し、専門的なカウンセリングを実施することもあります。
教育機関と民間施設の連携により、学校だけでは対応が難しいケースでも、多様な選択肢を提供でき、地域全体での支援体制が整うため、保護者の負担も軽減されます。
これらの支援は、それぞれのお子さんの状況に応じて組み合わせて行うことが大切です。生徒に寄り添い、家庭・学校・地域が連携することで、不登校の課題を解決する道筋を築けます。
不登校の子どもが中学校に通うために親ができること
不登校のお子さんが中学校に復帰するために保護者がサポートできることは多くあります。
1. 無理に通わせようとしない
不登校のお子さんが中学校に戻るには、「学校に行かなければならない」というプレッシャーを感じさせないことが大切です。
保護者が焦りや不安を見せると、お子さんはさらにプレッシャーを感じます。
「学校に戻る必要がない」という気持ちからスタートし、学校以外でも学びや成長の機会があることを示すと良いでしょう。
2. お子さんの気持ちを理解し寄り添う
お子さんの気持ちを丁寧に聞き出すことが重要です。
「学校が嫌い」という感情の背景に、どのような問題があるのかを理解し、保護者がお子さんの「安心できる存在」になることで、お子さんも気持ちを整理しやすくなります。
3. 学校との連携を図る
不登校の理由や現状を担任の先生や学校スタッフと共有することが必要です。
電話やメールでお子さんの状況を伝えたり、先生が家庭訪問してくれる場合には受け入れましょう。
4. 登校のハードルを下げる環境作り
学校への復帰がスムーズになるよう、小さな目標を設定して少しずつステップを踏ませることも効果的です。
最初は学校に行かず、授業時間外に学校を訪れるだけでも良いでしょう。学校行事やクラブ活動など、楽しみながら参加できる機会を増やします。
5. 保護者自身が心の余裕を持つ
保護者の不安や焦りは、お子さんに伝わりやすいものです。
保護者が相談機関を活用することで、自分自身の気持ちを整えることができます。また、お子さんの将来を見据え、柔軟な選択肢を考えることが重要です。
6. 不登校生徒が中学校へ行くきっかけづくり
多くの不登校生徒が中学校へ通うきっかけは、「行きたい」と思える理由を見つけることです。
友達や先生との交流がきっかけになることがあるため、好きな教科の授業や部活動への参加を勧めてみましょう。
また、フリースクールや家庭での学習を通じて、「やればできる」という自信が芽生えると、学校への興味が戻ることがあります。お子さんが自信を持てるよう、学習をサポートしましょう。
更新日:2024/12/25