HSPと不登校の関係は?HSPの特徴や不登校を乗り越える方法をご紹介

監修:村上実優

監修:村上実優

累計7万人以上の指導実績を持つ成基の個別指導塾「ゴールフリー」で教室長を務めた後、シンガクの教室長に就任。子どもの本来持つやる気や意欲を引き出す“教育コーチング”のスキルを活かし、学校以外の多様な学びの機会提供と、子どもが安心して過ごせる居場所づくりを目指してシンガクを運営している。

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目次

不登校のお子さんを持つ保護者は、「もしかしたら、わが子はHSPなのでは?」と思われている方が少なくありません。

本記事では、保護者の

「HSPの気質があると不登校になりやすい?」

「HSPと思われる子どもにどう接したらいいの?」

「HSPの子どもの不登校を乗り越える方法は?」

といった疑問にお答えしていきます。

お子さんにHSPの気質が見られる場合は、ぜひ参考にしてみてください。

HSPとは?「人一倍繊細な人」が持つ4つの特徴を解説

HSPの定義

HSP(エイチエスピー)とは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略で、「人一倍繊細な人」という意味です。

これは、1996年にアメリカの心理学者エレイン・アーロン博士が提唱しました。

HSPの気質を持つ人は、繊細で、外的な刺激に影響されやすく、仕事や日常生活のちょっとした不安を深刻に考えすぎてしまうため、日常的に気疲れし、生きづらいと感じていることが多いです。

しかし、HSPは病気や障がいではなく、生まれ持った気質であることがわかっており、人口の約20%が該当するとも言われています。

HSPの4つの特徴とは?

HSPには、「DOES」(ダス)と呼ばれる4つの特徴があります。

D(Depth of Processing):深く考える

O(Overstimulation):刺激を受けやすい

E(Emotional and Empathy):感情的、共感力が高い

S(Sensitivity to subtleties):些細なことを察知する

それぞれ詳しく解説します。

D(Depth of processing):深く考える

よく考えすぎるあまり、人の言葉の裏を気にしてしまったり、行動にうつせなかったりします。

物事のマイナスの側面を考えすぎてしまうことから、失敗を恐れて何事にも慎重になってしまいます。

O(Overstimulation):刺激を受けやすい

音や触感、気温の変化など、外的な刺激に非常に影響を受けやすく、人がたくさんいる場所や大きな音が出る場所は苦手です。

E(Emotional and Empathy):感情的、共感力が高い

他人の気持ちへの共感能力が高く、映画やドラマの登場人物にも共感しすぎる傾向にあります。

良くも悪くも、さまざまなことを自分ごととして捉えるため、誰かが怒られていたり、いじめられているのを見るのが苦痛で、そういった場からは逃げ出したくなります。

S(Sensitivity to subtleties):些細なことを察知する

音や臭い、光など、感覚が鋭いため、強い刺激が苦手です。

他の人の顔色の変化などを敏感に察知するため、不機嫌やイライラした感情に気づきやすく、気疲れしやすいです。

不登校に多いHSPの長所と短所は?

HSPが原因でお子さんが不登校になっていると、短所ばかりが目につくかもしれませんが、HSPにも長所はたくさんあります。

生きづらさを感じることが多いが長所も多い

気配り上手

相手が何を考えているかを察知できるため、何を求められているのかを理解し、細やかな気配りができる人が多いです。

人に迷惑をかけたくないという気持ちが強く、思いやりの心を持っています。

人の気持ちに共感できる

他人の気持ちに共感できるため、人に寄り添うことが得意です。

ミスが少ない

基本的に「完璧を目指したい」という気持ちが強いです。

時間がかかることがあっても、丁寧さが求められる仕事に根気強く取り組み、効果を発揮します。

危機管理能力が高い

直感が鋭いため、細かなことの変化に気づきやすく、危険を避けることが得意です。 

短所

HSPの短所としては、以下のようなものがあります。

疲れやすい

周りから受ける刺激に敏感で、人とのコミュニケーションでも相手の気持ちを深く考えすぎる傾向にあるため、日常生活を送っているだけでも疲れてしまいます。

自己否定をすることが多い

完璧主義のため、自分に厳しく、原因は自分だと思い込んでしまう傾向があります。うまくいかなかったことについて何でも「自分はダメだ」と否定し、他人と比較してしまいます。

繊細過ぎる

友達に言われたことが頭から離れなかったり、冗談で言われたことに深く傷ついてしまったり、人とのコミュニケーションにストレスを感じやすいです。

学校生活の中で言われた冗談や悪口を真正面から受け止め、思い詰めてしまうことがあります。

環境の変化にストレスを感じやすい

新しい先生や新しいクラスに慣れるまでに時間がかかる傾向があります。

変化の多い学校生活は心の負担が大きく、進級や新学期のタイミングでどんどん疲弊していくお子さんもいます。

HSPが原因で不登校になるのはどうして?

さまざまなタイプのお子さんが集まり、同じペースで集団生活をすることを求められる学校は、HSPのお子さんにとって、刺激が多く、ストレスを感じやすい環境です。

教室内のクラスメイトの声や机や椅子が動く音を過剰にうるさく感じたり、席替えやクラス替えなどの環境の変化にもストレスを感じます。

自分のペースで生活できないことも集団生活の特徴でしょう。

また、人に気を遣いすぎる傾向にあるため、クラスメイトや先生とのコミュニケーションに気疲れすることも多いです。

HSPのお子さんにとっては、こういった学校生活で小さなストレスが何年も積み重なり、いつの間にか心のキャパシティが埋まって不登校になってしまう場合があります。

HSPが原因で不登校になったお子さんへの適切な対応法は?

HSPの気質を持つお子さんは、感受性が強く傷つきやすい傾向があります。

保護者が悪気なく言った一言に深く傷ついてしまうことも少なくありません。

ここでは、どのようなことに注意してHSP気質のお子さんに接するべきか、お子さんとコミュニケーションをとる際のポイントを解説します。

①HSPの気質を理解し、受け止める

HSPのお子さんは、他人の感情に影響を受けやすく、外からの刺激に敏感です。

そのため「些細なことを気にしすぎだよ、気にしないで」「難しく考えすぎじゃない?」「気のせいだと思うよ」というように、悪気なくお子さんの感覚や感じ方を否定してしまうことがあります。

しかし、自分の感情を否定されると、自分自身を否定されたように感じてしまうお子さんもいます。お子さんの感じ方や気持ちを尊重し、否定的な表現は避けるようにしましょう。

また、外的な刺激に非常に影響を受けやすいため、ただ学校で日常生活をおくることにも疲れてしまう場合があります。

疲れていることが原因で「学校に行きたくない」と言うこともありますが、こういうときに無理に学校に行かせることはしない方が良いでしょう。

「とにかく学校に行ってほしい」と保護者が思っていると、お子さんはその気持ちを察知し、「自分の気持ちは理解してもらえない」と保護者に心を閉ざしてしまうことがあります。

「つらいのであれば無理して学校に行く必要はない」というスタンスを崩さず、「つらいんだね」とお子さんの気持ちに寄り添い、受け止めてあげてください。

保護者のこういった対応で、お子さんは保護者を信頼し、安心できます。

安心すると、心が落ち着き、元気になったタイミングで再登校できるようになるでしょう。

②プライバシーを守れる空間を作る

HSPのお子さんは、そうでないお子さんと比べて人と一緒にいると疲れやすいです。

家の間取りによって難しいケースもあるかもしれませんが、できれば自宅にお子さんが1人になれる空間をつくってあげてください。

不登校のお子さんと家でコミュニケーションをとることは大切ですが、もしお子さんが1人でいたいと感じているときは、無理に声をかけずそっとしておくことが大事です。

お子さんは自分のプライバシーを守れる空間で1人になることで、安心して心を回復させることができます。

③穏やかなコミュニケーションを心掛ける

HSPのお子さんは、相手の口調や態度から鋭く気持ちを汲み取ります。

厳しい態度や否定的な言葉には過剰に落ち込む傾向があるため、優しい口調で、わかりやすい言葉を使ってコミュニケーションをとることが大切です。

お子さんの不登校が長く続くと、保護者も精神的に疲れてくるため、つい感情的に話してしまいがちになりますが、HSPのお子さんにとって、感情的に話をされると強く責められているように感じます。穏やかにコミュニケーションをとることを心掛けてください。

兄弟同士の冗談で「バカ」「変」「嘘つき」などといった悪口を言い合うことがありますが、これらの言葉もHSPのお子さんを傷つけます。

HSPの気質として、特に欠点を指摘されることが苦手です。冗談だとしても、またその言葉が自分に向けられた言葉ではなくても、深く傷つき、精神的に悪い影響を及ぼす可能性があります。

お子さんの繊細な感受性を考慮し、言葉選びに気を付けて、マイナス要素のないコミュニケーションを心がけることが重要です。

④自己肯定感を高める工夫をする

HSPのお子さんは完璧主義の傾向があるため、少しでもうまくいかないことがあると自己否定をしてしまいます。

HSPの気質は生きづらさを感じやすいですが、感受性が豊かで気遣いができ、作業が丁寧でミスが少ないなど、長所もたくさんあります。

お子さんが自分で自分を肯定することが苦手だからこそ、保護者が思い切りお子さんを褒めてあげてください。

お子さんが繊細だからこそできたこと、感受性が豊かだからこそ持っている感性など、お子さんの気質が決してマイナスばかりではなく、すばらしい長所であることを何度も伝えてあげてください。

保護者が自己肯定感を高めるための声掛けを行うことで、お子さんも「自分はこれでいいんだ」と自身を肯定的に捉えられるようになります。

⑤必要以上に特別扱いをしない

HSPのお子さんは、その気質から、いくつか気を付けてコミュニケーションをとる必要がありますが、必要以上に特別扱いしないことも大切です。

たとえば、他の兄弟との対応に差がありすぎると、お子さんは特別扱いされていることに罪悪感を感じたり、居心地の悪さを感じるでしょう。

お子さんの性格や気質を尊重しつつ、バランスの取れた対応を心掛けましょう。

HSPのお子さんは不登校を乗り越えられる?

HSPのお子さんにとって、学校生活はストレスが多く、不登校になりやすいという傾向はあります。

しかし、不登校になるお子さんは不登校の原因がはっきりしないことが多いことに比べ、HSPのお子さんの不登校の原因はとてもシンプルです。

「人より繊細で心が疲れやすい」

「人より環境に慣れるのに時間がかかる」

この2点が学校生活をおくるうえでの障壁となっています。

原因となっている学校生活のつらさを少しでも緩和できるように対策をすることで、お子さんの再登校も見えてくるでしょう。

どんな対策をするべきか、解説します。

十分に休む

人一倍疲れやすく、不安を感じやすいので、人よりもたくさん休むことが必要です。

保健室で休んだり、早退したりする選択肢を用意しておき、少しでも疲れを感じたら無理せず休息を取りましょう。

苦痛から離れられる場所を用意する

大きな音などの強い刺激がある授業や、威圧的で厳しい先生の授業など、お子さんが苦痛を感じるような場所に無理して長居する必要はありません。

保健室など、つらいと感じる場所や人からは離れられる場所を用意しておくと、安心して学校生活をおくれます。

自分のペースを大切にする

新しいクラスや先生に、他のクラスメイトと同じペースで慣れようとせず、自分のペースを自覚して、少しずつ慣れていくことが大切です。

再登校した後も、急に朝から夕方までを学校で過ごすのではなく、短時間からゆっくりと学校生活に慣れていくのが良いでしょう。

学校以外の選択肢も用意する

小・中学生であれば、教育支援センター(適応指導教室)やフリースクールなど、学校以外にも勉強できる場所があります。

学校に行かない間は、こういった居場所を探してみるのもおすすめです。

新しい場所は、慣れるまでは気疲れしますが、通常の学校に比べると自分のペースで生活しやすいため、心の負担を減らすことができるでしょう。

さいごに

HSPのお子さんは、学校生活にストレスを感じることが多く、不登校にもつながりやすいですが、原因がはっきりしているからこそ、対策も講じやすいです。

生きづらさを感じやすいお子さんの気質を理解し、受け止め、どうすれば日々のストレスを緩和させてあげられるかを一緒に考えていってあげてくださいね。

不登校のお子さんのこと、1人で悩まないで

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