学校に行くのがストレスで辛い！ストレスの原因と対策、限界になった時の対処法を解説

「学校に行くのがストレスで辛い…」
「ストレスが溜まるから学校に行くのが億劫…」
「ストレスを少しでも解消して楽しく学校生活を送りたい」

学校生活は勉強や部活、人間関係、進路などの悩みが多く、ストレスが溜まりやすいですよね。

ストレスを長い間抱えていると、心にとっても体にとっても良くありません。

最悪、学校に通えなくなって不登校になってしまうこともあるでしょう。

ただし、ストレスの原因を知り、適切なアプローチをすれば、ストレスは解消できます。

そこで本記事では、ストレスの原因と対策、限界になった時の対処法を解説していきます。

学校で抱えがちな5つのストレス

学校で抱えるストレスのなかには、漠然としていてうまく言葉にできないものもあるでしょう。

不満を感じているのに、その原因が明確でないと、対処のしようがなくムズムズしますよね。

そこで、ここでは学校で抱えがちなストレスの例を5つ、具体的に言語化して紹介します。

①学校での人間関係がしんどい

学校での人間関係にストレスを感じる人もいます。

具体的には以下のような例が挙げられます。

・明確に嫌いな人がいる
・友人関係・恋愛でのトラブル
・周りからの同調圧力がしんどい
・周りの人から嫌われていないか心配

学校は多様な価値観を持つ人が一斉に集まる場です。

自分とはどうしてもそりが合わない、仲が悪い人がいたとしても、その人と同じクラス・部活動に所属している限り、関係を断つことはできません。

そのためストレスを抱え、学校に行くのが憂鬱になる学生はとても多いです。

（*出典1）文部科学省｜令和３年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について

（*出典2）不登校児童生徒の実態把握に関する調査企画分析会議｜不登校児童生徒の実態把握に関する 調査報告書

②周りの人と自分とを比べてしまって落ち込む

学校にはたくさんの人がいます。そのため、自分より優れた人の存在を知ってしまい、落ち込んでしまうこともあるでしょう。

自分が得意だと思っていたのに、周りの同級生より劣っていることを知ったとなると、自尊心が傷つき、ストレスに繋がります。

特に思春期は、人との違いをより強く意識しがちな時期であるだけに、他人との比較でストレスをためる人は多いでしょう。

③授業がしんどい

学校では、毎日朝から夕方までの長時間、授業を受けなければなりません。

そのため以下のようなことをストレスに感じる人は多いです。

・勉強が理解できなくて辛い
・苦手な教科の授業が苦痛
・自分とは合わない先生の授業が嫌
・何のために勉強しているのかわからない

学生は勉強が本分なだけに、勉強に関してストレスを感じていると、学校に通うモチベーションも大きく下がることでしょう。

④進学や将来への不安がある

今の自分の現状を踏まえて、将来のことに漠然とした不安を感じている人は多いです。

・今の状況で志望校に合格できるのか
・親の期待とのギャップに悩まされる
・将来の夢ややりたいことが見つからない

とくに両親や親戚、友達、塾の先生などの周りの人から期待をされていればいるほど、その期待に応えられていない現状の自分に憂鬱になってしまうということも考えられます。

⑤イメージしていた学校生活とギャップがあった

通っている学校が自分のイメージしていたような学校ではなかったり、思っていたような生活を送れていないことがストレスになることもあり得るでしょう。

理想と現実のギャップを感じながらの生活が長い間続けば、それは大きなストレスになります。

ストレスを抱えてしまう4つの原因

ここでは、学校でストレスを抱えてしまう主な原因を4つ紹介します。

①人から嫌われることを極度に恐れている

「学校での人付き合いがストレス」という人は多いでしょうが、人付き合いそのものがストレスの原因ではありません。その根底にある本当の原因は、人から嫌われることを極度に恐れていることが考えられます。

人付き合いをストレスに感じている人は、漠然と心の中では全員から好かれたいと思っているのではないでしょうか？

人それぞれ価値観も好き嫌いも全く異なるので、全員に好かれるのは不可能だ、と誰しも理屈では理解できるでしょう。一方で、それでもみんなには好かれたいし嫌われたくないと思ってしまうものです。

ただしそうした感情に強くとらわれていると、人の目を常に気にして、自分の評価や評判が下がらないように気を使った窮屈な行動しかとれなくなることがあります。

それが慢性的なストレスにつながっていくのです。

②他人と自分を比べすぎてしまう

学校では勉強をはじめ、部活動、スポーツなど、他人と比較される機会が増えます。

そのため、自分が少しの自信とプライドを持っていたことが、周りと比較して意外に優れていなかったことを知った場合には、ひどく辛い思いをするでしょう。

成績や能力、容姿、性格など、他人と比較できる項目に限りはありません。

一人一人違うとは頭ではわかっていながらも、自分より優れている人と比べて焦ったり、落ち込んだりしてしまうお子さんもいます。

③学校生活や卒業後の目標がない

学校生活や卒業後の目標がないこともストレスになり得ます。

目標や目的があれば、その実現に向けて学校生活を充実させようと夢中になれるので、些細なことが気にならなくなります。

しかし、目的がなく惰性で学校に行っているという状態であれば、面倒なことに対して強くストレスを感じるようになります。

目標がないこと自体に問題はありませんが、その場合、日常生活にメリハリが出にくいので、学校に行くのが億劫になってしまうかもしれません。

④生活習慣が乱れている

体の調子は、ストレスに直結する大切な要素です。

特に睡眠が不足していると、ストレス耐性が下がり、よりストレスを感じやすくなってしまいます。そのストレスのせいで寝不足になって、さらにストレスを溜めやすい体になる、というような悪循環も起こり得ます。

また同じく運動不足や不規則な生活によっても、ストレス耐性が弱っていきます。

これらの生活習慣の乱れで最も怖いのは、認知能力の低下によって、生活習慣が乱れているという認知すら鈍くなってしまうことです。

こうなれば、ますますストレスを溜め込みやすい状態になってしまうでしょう。

ストレスを溜めないための5つの対策

ここでは、ストレスを溜めないためにできる5つの対策を紹介します。

①交友関係を広げる

人間関係の幅を広げることは、ストレスを溜めないためにとても大切です。

人付き合いでストレスを溜めるのは、一部の少数の人間関係の輪に固執してしまっているからです。

自分と合わない人と付き合い続けることは大きなストレスになるでしょう。

そのため、自分のいつも所属するコミュニティとは別に、自分が楽しく過ごせる新たな人間関係を開拓することはストレス対策としてとてもおすすめです。

人間関係の幅を広げようと行動していれば、いずれきっと自分にあった居場所が見つかります。そうすれば、今まで感じていたストレスも自然となくなるはずです。

切っても切り離せなかった一部の狭い人間関係に縛られる必要がなくなるからです。

②学校生活や卒業後の目的を見つける

学校生活や卒業後の目的を見つけることは、強力なストレス対策になります。

目的を持っていると、学校での些細なことは気にならなくなります。

また、多少嫌なことがあっても、それに対して目的を関連づけて取り組めるようになるので、目的がないとストレスに感じていたことがストレスとは感じなくなるのです。

また目的があると生活にメリハリが生まれるので、自然と学校生活を前向きに楽しめるようになるでしょう。

小さな目的でも大丈夫なので、自分の中にいくつか目的を持ってみてください。

③運動を積極的に行う

感情は、心だけでなく、肉体によっても左右されます。

適度な運動は心身のリフレッシュになり、またやる気ホルモンの分泌が促され、ストレス耐性が上がります。

毎日数十分でもかまわないので、ウォーキングやジョギングなどを継続的に取り入れるようにすると、抜群のストレス対策になりおすすめです。

外で運動する気分になれない場合は、動画を用いたエクササイズなどに置き換えてもよいです。

慢性的なストレスを抱えていると、体を動かす気にもなれないかもしれません。

しかし登下校中に少し遠回りしてみるなど、ちょっとした運動を生活に加えることで、自然とストレス対策になります。

④しっかり睡眠をとる

脳には、眠ることで情動をリフレッシュする機能があります。しかし、不規則な生活や過度のストレスで眠れない状況が続くと、その機能が働かなくなり、結果としてストレスを溜め込みやすい身体になっていきます。

また睡眠不足になると認知機能が低下すると言われており、自分が睡眠不足であると気づけなくなることもあり、危うい状態になります。

辛いことがあったら、考え込む前にとりあえず寝ることを心がけてみてください。

睡眠時間をしっかり確保すると、頭の中もより整理されるので、「なぜ昨晩はあんなにも悩んでいたのか」と感じるくらい、ストレス解消に有効です。

⑤今の辛い学生生活は3年間と割り切る

自分に合った即効性のあるストレス対策が見つからない場合、思い切って「今の中学（高校）生活はたったの3年間しかない」と割り切って過ごしてみるのもおすすめです。

学生目線ではリアリティが持てないかもしれませんが、学校生活は長い人生のほんの一部にすぎません。

期限が決められていることをしっかり意識すれば、ストレスも少しは軽減されるはずです。

その場合、卒業後に同じ状況に陥らないように、3年間のうちに将来のことをあらかじめ計画しておいた方が良いでしょう。

ストレスが限界になった時の5つの対処法

ここでは、ストレスが限界になった時の対処法を5つ紹介していきます。

①両親や担任の先生に相談する

ストレスが限界に達した状態のときは、誰にも相談せず一人で抱えこんでしまうこともあるでしょう。

しかし、周りにはいざという時に頼りになってくれる大人がいます。親や担任の先生は、人生経験が長い分、いろいろな状況の改善策を知っています。

一人で抱え込むのでなく、大人を頼ることで悩みやストレスが意外とスムーズに改善されるかもしれません。

相談しにくい内容もあるとは思いますが、勇気を出して相談してみることをおすすめします。

②学校を休む

学校を休むことに大きな抵抗を感じる人も多いでしょうが、数日間休むくらいでは特に支障はありません。

溜まったストレスを解消するためにも、休んだ日は学校のことをできるだけ考えないようにするのがポイントです。学校を休んで気分転換をすることで、ストレスは軽減されるでしょう。

③自分のやりたいことに熱中する

やりたいことや好きなことに熱中していると、学校での悩みなどネガティブな思考から解放されるのでおすすめです。

学校に通っていると「時間がない」などの理由でやりたいことに取り組めない場合もあるでしょう。

しかし、ストレスを感じている時は他のことを後回しにしても自分のやりたいことに熱中してみてください。きっと想像以上にリフレッシュできるでしょう。

④通っている学校以外の友人と遊ぶ

今の学校での人間関係にストレスを感じている人は、学校とは関係のない人と遊ぶことで、ストレスの軽減につながるでしょう。

クラスという閉鎖的な空間から解放されるので、効果は一時的になりますが、学校のことを忘れて楽しい時間を送ることができます。

また、学校と関係のない友人なら、普段なら言いにくい悩みも相談しやすいです。

⑤心療内科やスクールカウンセラーを利用する

身近にいる人に助けを求められない、助けを求めてもどうにもならない、という場合には、心療内科やスクールカウンセラーなど、ストレスの専門家に相談するのも選択肢の1つです。

現状のあなたに合った、より具体的な方法を教えてもらえるはずです。

また「夜眠れない」など、ストレスが心身に影響を及ぼしている場合や病気に関連する場合には、適切な治療も受けられます。

「ストレスくらいのことで病院に行って大丈夫かな…」と思い悩む必要はありません。

勇気を持って受診してみることも強力な手段になるでしょう。

まとめ

今回は、「ストレスの原因と対策、限界になった時の対処法」について解説しました。

【学校で抱えがちな5つのストレス】

①学校での人間関係がしんどい
②周りの人と自分とを比べてしまって落ち込む
③授業がしんどい
④進学や将来への不安がある
⑤イメージしていた学校生活とギャップがあった

【ストレスを抱えてしまう4つの原因】

①人から嫌われることを極度に恐れている
②他人と自分を比べすぎてしまう
③学校生活や卒業後の目標がない
④生活習慣が乱れている

【ストレスを溜めないための5つの対策】

①人間関係の幅を広げる
②学校生活や卒業後の目的を見つける
③運動を積極的に行う
④しっかり睡眠をとる
⑤今の辛い学生生活は3年間と割り切る

【ストレスが限界になった時の5つの対処法】

①両親や担任の先生に相談する
②学校を休む
③自分のやりたいことに熱中する
④通っている学校以外の友人と遊ぶ
⑤心療内科やスクールカウンセラーを利用する

ストレスの原因を考え、適切なアプローチを行うことが、ストレスの少ない快適な学校生活を送るための第一歩になります。

ここまでの内容が少しでも皆さんのストレス解消のお役に立てれば幸いです。

【出典一覧】

*1 文部科学省｜令和３年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
参考箇所：学校で抱えがちな5つのストレス

*2 不登校児童生徒の実態把握に関する調査企画分析会議｜不登校児童生徒の実態把握に関する 調査報告書
参考箇所：学校で抱えがちな5つのストレス