不登校のお子さんはゲームにハマる?勉強しない理由や対処法を解説!

監修:村上実優

監修:村上実優

累計7万人以上の指導実績を持つ成基の個別指導塾「ゴールフリー」で教室長を務めた後、シンガクの教室長に就任。子どもの本来持つやる気や意欲を引き出す“教育コーチング”のスキルを活かし、学校以外の多様な学びの機会提供と、子どもが安心して過ごせる居場所づくりを目指してシンガクを運営している。

オンラインフリースクールという選択肢を検討してみませんか?

不登校のお子さんにとって、たとえフリースクールでも通学は大きなハードルとなることがあります。

そんな時、自宅で授業を受けられるオンラインフリースクール「シンガク」がおすすめです。出席認定に対応しており、自分のペースで学習を進められるのが特徴です。また、他の生徒ともオンラインで交流できる環境が整っています。

さらに、ゲーム依存のお子さんも楽しめるように、マインクラフトやフォートナイトなどを通じて他の生徒たちと一緒に遊べる機会も提供していますので検討してみてください。

目次

今日、ゲームは日常生活の一部になっています。

特に不登校のお子さんにとって、ゲームは現実のストレスや孤独感を和らげる手段となりやすいです。

お子さんがゲームに没頭してしまうことで、学業や生活リズムにどのような影響がでるのか、保護者としてどうサポートすべきか、心配されている方が多いのではないでしょうか。

本記事では、保護者の

・不登校の子どもは、なぜゲームばかりするの?

・子どものゲーム依存を解消する方法は?

・子どもがゲームばかりしていると、将来どうなるの?

といった疑問について解説していきます。

不登校のゲーム問題は複雑なため、解決に時間がかかることもありますが、保護者ができることはたくさんあります。

お子さんが自分自身を取り戻し、再び学びの喜びを感じられるように、この記事を参考にしてくださいね。

不登校になるとなぜゲームにハマる?

不登校になると、ゲームの世界にのめり込んでしまうお子さんが多くいます。

その主な理由をいくつか挙げてみます。

①現実逃避の手段

不登校のお子さんは、学校生活でのいじめ、友人関係のトラブル、学業不振など、さまざまなストレス要因に直面しています。そのため、ゲームはこれらの現実問題から一時的に逃れる手段として機能します。

ゲームの世界では、現実とは異なるルールの中で成功や達成感を得られるため、ストレスを感じることがほとんどありません。

②自己肯定感の向上

学校での成功体験が少なく、自己肯定感が低下しているお子さんにとって、ゲームは自己評価を高める手段となります。ゲーム内でのレベルアップや特定の目標の達成は、自分の能力を実感する機会を提供し、自己肯定感を高めることができます。これは、現実世界では得られにくい成功体験を補完する役割を果たします。

➂新たなコミュニケーションの場

不登校のお子さんは、学校での友人関係が希薄になりがちです。そのため、オンラインゲームは新たなコミュニケーションの場として機能します。ゲームを通じて他のプレイヤーと交流することで、社会的なつながりを感じることができ、孤独感を和らげることができます。また、共通の話題を持つことで、実際の友人関係の構築にも役立つことがあります。

④空いた時間の埋め合わせ

学校に行かない時間が増えると、その時間を埋める手段としてゲームが選ばれます。特に、何をするべきか分からないときや、他に興味を持てる活動が見つからないとき、ゲームは手軽に空いた時間を過ごす方法となります。これは、生活リズムの乱れや日常生活の単調さを避けるための手段とも言えます。

➄魅力的なゲームの数々

現代のゲームは非常に高度で魅力的なものばかりです。ストーリー性のあるゲームや多様なジャンルなど、お子さんを引きつける要素がたくさんあります。これらの要素は、特に感受性の強いお子さんにとっては大きな魅力となり、長時間ゲームに没頭する原因となります。

これらの背景をもとに、お子さんがなぜゲームにハマっているのかを理解することが大切です。

不登校のお子さんのゲーム依存を解消する方法は?

ゲーム依存とは、インターネットやゲームに費やす時間が長くなり、食事や睡眠がおろそかになってしまう状態を指します。(*出典1

ゲームの依存は、お子さんにとって深刻な問題となることがあります。

ゲーム依存を解消するための具体的な方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

①ゲームの代替案を提示

ゲーム以外に興味を持てる活動をお子さんに提案し、実践させることが有効です。

趣味

絵を描く、本を読むなど、お子さんが新しく興味を持てる趣味を見つける手助けをしてあげましょう。

スポーツ

お子さんに、やってみたいスポーツがないか尋ねてみましょう。身体を動かすことでストレスも発散され、気分も高まることでしょう。

②コミュニケーションの強化

お子さんとのコミュニケーションを増やし、信頼関係を築くことが大切です。

お子さんがゲームに対してどう感じているか、保護者が把握しておくことが求められます。

不登校のお子さんにゲーム規制はかけるべき?

不登校のお子さんに対してゲーム規制はかけるべきなのでしょうか?

一部のメディアでは、ゲームを取り上げたり厳しい時間制限を設けることで、お子さんの学習への集中を促すことができると報道されています。しかし、こうしたアプローチがお子さんにとって逆効果を生む可能性もあります。

多くの場合、ゲームはストレス解消や自己表現の手段となっており、さらにはオンライン上での友人との交流の場ともなっています。不登校のお子さんにとっては、学校に行けないことで生まれる孤立感を軽減する手段ともなり得ます。ゲームを厳しく制限することは、これらを取り上げることになり、かえってお子さんの心理的ストレスを増加させる危険性があります。

さらに、厳しいゲーム規制は親子間の対立を招くことが多いです。特に不登校のお子さんにとっては、既に家庭内でのコミュニケーションが困難な場合があり、その中でゲームを取り上げることはさらに状況を悪化させる可能性があります。親子間の信頼関係を損なうことはお子さんの心の健康に悪影響を及ぼし、問題解決のための協力関係を築くことを難しくします。

不登校のお子さんがゲームとうまく付き合うには?

過度な規制をかけずに、お子さんがゲームと上手く付き合う方法はあるのでしょうか。

ここでは、ゲームの依存度や傾向に応じた対策を紹介します。

ゲーム依存度が低い場合

この場合、お子さんはゲームを単なる娯楽の一環として楽しんでおり、他の活動ともバランスをとれている状態です。このような状況では、過度な干渉は不要です。代わりに、以下の方法で健康的なゲーム習慣を促すことができます。

時間管理の意識を育てる

ゲームをする時間を自分で決めさせることで、自己管理能力を育てることが重要です。保護者はその決定をサポートしつつ、適切な休憩時間の取り方や、他の活動とのバランスの取り方についてアドバイスを提供することが望ましいです。

ゲーム以外の活動を奨励する

ゲームに偏りがちな生活を避けるために、スポーツや読書、趣味活動など、ゲーム以外の楽しみを見つけられるようサポートしましょう。

ゲーム依存度が中程度の場合

ゲームに多くの時間を費やしており、日常生活に影響が出始めている状態です。この段階では、少し積極的な対策が必要です。

共同のルール設定

お子さんと一緒にゲームのプレイ時間や条件について話し合い、納得のいくルールを設定します。これにより、お子さんは自分の意見が尊重されていると感じ、ルールを守る意欲が高まります。

ゲームの種類を選ぶ

学びや協力、創造性を促進するようなゲームを選ぶことで、ゲームが有意義な活動になるよう促します。保護者も一緒にゲームをプレイし、共通の話題を作ることも効果的です。

ゲーム依存度が高い場合

ゲームに依存しすぎて日常生活に重大な支障をきたしている場合、専門家の助けが必要になることもありますが、まずは以下のような対策を試みることができます。

段階的な時間制限

一度に厳しく制限するのではなく、徐々にゲームの時間を減らしていく方法が有効です。これにより、お子さんがストレスを感じることなく、生活習慣を見直すことができます。

専門家のサポート

心理カウンセラーやゲーム依存症専門の相談機関を利用することも検討しましょう。専門家のアドバイスを受けながら、お子さんの心理的な支援を行うことが重要です。

ネット・ゲーム依存症相談専用ダイヤル:080-8149-0940 (*出典2

不登校のお子さんがゲームとうまくつきあうためには、ゲームを単なる悪影響と捉えるのではなく、そのポジティブな側面を活かすことが大切です。保護者はお子さんの興味を理解し、その興味を伸ばすためのサポートを提供しつつ、健康的な生活習慣を維持するための指導を行うべきです。最終的には、お子さんが自分自身でバランスを取れるようになることが目標です。

ゲーム好きの不登校のお子さんを持つ保護者が注意することは?

ゲーム好きの不登校のお子さんを持つ保護者が注意すべき点はいくつかあります。ゲーム自体が悪いわけではありませんが、適切な管理が必要です。以下に、保護者が注意すべきポイントを挙げます。

①ゲームの取り扱い方

お子さんがゲームに夢中になりすぎると、他の活動や社会生活に影響を与える可能性があります。しかし、ゲームを完全に取り上げるのではなく、適度な時間で楽しむことを促す方が効果的です。お子さんと一緒に遊びのルールを決め、ゲーム以外の活動にも目を向けるようにしましょう。

②課金の管理

オンラインゲームには課金システムが多く存在し、無意識のうちに高額な請求が発生することがあります。お子さんのアカウントに課金制限を設定し、保護者が管理することで、無駄な支出を防ぎましょう。また、ゲーム内での課金についてお子さんと話し合い、お金の価値について教えることも重要です。

➂オンラインでの安全対策

お子さんがオンラインゲームをプレイする際、他のプレイヤーとのコミュニケーションを通じて個人情報の漏洩や、詐欺、いじめなどの危険にさらされる可能性があります。プライバシーの設定やゲーム内での行動について、お子さんと話し合い、オンライン上での安全な行動を教えましょう。

④お子さんの健康管理

長時間のゲームプレイは、目の疲れや身体の不調を引き起こすことがあります。適度な休憩や、運動、健康的な食事を心がけるように促し、バランスの取れた生活を維持することが重要です。

これらの対策を通じて、お子さんが健全なゲームライフを送りながら、学校生活への復帰や社会性の発達を促すことが期待されます。保護者としては、お子さんの状況を理解し、サポートする姿勢が重要です。

不登校のゲーム依存のお子さんに勉強させる方法は?

不登校のお子さんがゲームに依存している場合、これまでに紹介したように、まずはゲームと上手に付き合いながら依存から脱却することが重要です。その上で、お子さんが勉強に対して前向きな気持ちを持つようにするためには、以下の方法が効果的です。

①興味を引き出す

お子さんの興味や関心に基づいた学習を導入することが大切です。ゲームに関連するテーマやキャラクターを活用した教材や課題を提供することで、学びに対する興味を引き出すことができます。

②小さな目標設定

勉強に対するプレッシャーを減らすために、達成可能な小さな目標を設定します。これにより、成功体験を積み重ね、自信を持つことができます。

➂学習環境の整備

家庭内での学習環境を整えることも重要です。静かで集中できる場所を確保し、適度な時間に学習する習慣を身につけさせます。

④褒めることと報酬

お子さんが勉強に取り組んだ際には、褒めたり、お子さんの好きなお菓子を買ってあげるなどの小さな報酬を与えることで、学習に対するモチベーションを高めます。

不登校のお子さんが勉強をせずにゲームばかりしていると、将来どうなる?

不登校のお子さんが勉強をせずにゲームばかりしていると、将来にはいくつかの課題が予想されます。

まず、学業の遅れが深刻な問題となる可能性があります。基礎的な学力が十分に身につかないまま進学を考えると、希望する進路への選択肢が狭まり、高校や大学進学が難しくなることが考えられます。これにより、将来の職業選択においても制限が生じ、夢や目標を達成するための道が閉ざされるかもしれません。

さらに、ゲームに過度に依存することは、社会性の発達にも悪影響を及ぼす可能性があります。特に、思春期における人間関係の構築やコミュニケーションスキルの習得は重要であり、この時期に実社会での交流が不足すると、将来の対人関係や社会的適応力が弱まる恐れがあります。このような状況は、職場や社会での人間関係のトラブルにつながることがあります。

また、長時間のゲームプレイは、健康面も懸念されます。身体の不調や視力低下、運動不足からくる体力低下などが起こり得ます。さらに、ゲームが現実逃避の手段として機能すると、問題解決能力の発達が遅れ、ストレス管理が難しくなることがあります。こうした状況が長引くと、精神的な健康にも悪影響が及び、うつ病や不安障害のリスクが高まることが指摘されています。

これらのリスクを未然に防ぐためにも、保護者や教育者はお子さんの状況を把握し、適切なサポートを提供することが求められます。健全な生活習慣の確立やバランスの取れた学習環境の提供を通じて、お子さんが将来に向けて前向きに成長できるよう支援することが重要です。

ゲームは不登校の原因になる?

ゲームが不登校の原因となることはあります。

特に、ゲームに過度に依存することで、以下のような現象が発生し、不登校を引き起こす可能性があります。

睡眠不足や疲労

長時間のゲームプレイにより、睡眠不足が慢性化し、体力や集中力が低下します。これが学校生活に影響を及ぼし、通学の意欲を失わせる一因となります。

逃避行動

学校での人間関係や学業のストレスから逃れるために、ゲームの世界に没頭するケースも見られます。ゲームは現実逃避の手段として利用され、現実の問題から目を背けるようになります。

時間の管理不良

 ゲームに多くの時間を費やすことで、学業やその他の重要な活動に使う時間が不足し、生活リズムが崩れます。これが結果的に学校への出席に支障をきたす要因となります。

具体例として、オンラインゲームの中で仲間や友人との交流が盛んになることで、現実世界での人間関係が希薄化し、学校での孤立感が深まることがあります。また、ゲーム内での成功体験が現実世界での失敗感を補償する形になり、ますますゲームにのめり込む悪循環が生じることもあります。これらの問題に対しては、ゲームに対する健全なアプローチと、お子さんへの心理的なサポートが重要です。

さいごに

不登校のお子さんがゲームに依存する背景には、現実のストレスや孤独感、自己肯定感の低下など、さまざまな要因が絡み合っています。

ゲーム自体は悪いものではありませんが、過度に依存することは学業や健康、将来の人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。お子さんが健全な生活習慣を取り戻し、再び学びに向き合えるようにサポートすることが保護者に求められます。

ゲーム依存からの脱却には、ゲーム以外の興味を引き出し、お子さんと一緒にルールを設定することが重要です。また、お子さんの学業に対する興味を引き出し、小さな成功体験を積み重ねることで、学習への意欲を高めることも効果的です。親子間のコミュニケーションを強化し、信頼関係を築くことも大切です。

しかし、家庭だけでは対処が難しい場合もあります。そんなときは、専門家の助けを借りることを検討してみてください。特に、オンラインフリースクール「シンガク」では、不登校のお子さんの学習支援や自立支援を行っています。無料の個別説明会では、お子さんの状況に合わせたアドバイスやプランのご提案を行っておりますので、以下よりお気軽にご参加くださいね。

オンラインフリースクール シンガク

【出典一覧】

*出典1 神奈川県立精神医療センター「思春期ゲーム行動症(依存症)外来について

参考箇所:思春期ゲーム行動症(依存症)外来とは

*出典2 特定非営利活動法人ASK「ゲーム依存症 相談先一覧

参考箇所:ネット・ゲーム依存症相談専用ダイヤル

不登校のお子さんのこと、1人で悩まないで

無理をして今の学校に通わなくても、将来の選択肢はいくらでもあります。

実際に、オンラインフリースクールシンガクの生徒さんの多くは、自分で将来の夢を見つけ、生き生きと過ごされている方が多いです。

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